「キッチン」と一言にいっても、キッチンには様々な要素があります。
キッチンをリフォーム・リメイクするにあたっては、キッチンをよく知ることが、理想のキッチンを実現するためのヒントになるかもしれません。
このページでは、キッチンを知りたい人に対し、セパレートキッチンの各設備の名前と役割を紹介するとともに、流し台下の各部位についても紹介します。
※システムキッチンについては一切記載しておりませんのであらかじめご了承ください。
キッチンの設備について
キッチン、いわゆる台所は一般に家庭内の料理をする場所を指しています。特に不動産・住宅業界では『シンク・給水設備・排水設備からなる「流し台」、コンロ等の「加熱設備」、換気扇等の「換気設備」、ワークトップ(天板)ともいわれる「作業台」、キャビネットなどの「収納庫」を備えた場所』を「キッチン」と定義しています。
セパレートキッチンの設備例
流し台とは
キッチンの中で、水を利用するために使用される台です。
洗い物や水をためる場所としてのシンク、給水設備(蛇口、または水栓)、排水設備(排水口~排水ホース)を備えています。
ご家庭で使用する流し台の下には、排水設備を隠すとともに収納空間としても機能させるための扉がついており、扉の裏には包丁をしまう包丁差しがついている場合もあります。
現在のステンレスの流し台が主流になるまでは、コンクリートや木製のキッチンが使われていたそうです。木製だと、すぐ腐ってしまいそうですね。普及のきっかけは日本住宅公団(現:UR)がステンレスの流し台を団地に採用したことで、そこがセパレートキッチンの別名「公団型キッチン」の由来になっています。
作業台とは
キッチンの中で、コンロやシンクを使わない作業をするための台です。
キッチンに使える空間が狭い場合は、作業台を置かずに、流し台とコンロ台だけでキッチンの空間を埋める場合もあります。
配管のスペースを考えなければいけない流し台やコンロ台と異なり、台の下に引き出しを設置できる設備でもあります。
コンロ台とは
据え置き型のコンロを設置するための台で、コンロを設置した高さがちょうど流し台・作業台の天板と同じ高さになるようにコンロの高さ分、低く作られています。
コンロ台の周りの壁に火が直接当たらないように、防火板をオプションとして取り付けることが可能です。
吊戸棚とは
吊戸棚とは、ウォールキャビネットとも呼ばれる天井や壁の上部に設置された扉付きの収納を指します。キッチンに収納空間を提供してくれますが、扉を設けないものや、取り外して解放感のあるキッチンを作ることも可能です。
キッチンライト(手元灯)とは
より明るい環境で調理するために設置される流し台や作業台を照らす照明器具です。
以前は蛍光灯が使用されていましたが、現在では、LEDが主流になっています。
天井に張り付けるタイプの細長いライトは「ベースライト」というタイプで
レンジフード(換気扇)とは
レンジフードとは、ダクトを経由して調理中の煙や匂いを外に排出する装置です、プロペラで直接空気を排出する換気扇タイプもあります。
レンジフードのサイズは吊戸棚と壁の間にぴったり収まるように設置するため、吊戸棚やレンジフードを交換するときはサイズが変わらないように製品選びをする必要があります。
キッチンシンク下の構造の解説
ここからは、キッチンシンクの下、排水口から排水管までの構造を説明します。
キッチンシンクの下は各家庭によって形が異なっている場合があるので、一例としてご紹介します。
排水トラップ用ロックナット
排水トラップをシンクに固定するネジです。シンクと排水トラップの間には水漏れを防ぐパッキンが設置されています。
排水トラップ
シンクからの排水を溜めて置くことで排水管のニオイや害虫の侵入を防ぐための部品です。溜めている水のことを封水といいます。
上の写真のタイプはお椀状の部品をかぶせて排水管を水で仕切るワントラップとよばれるタイプで、ほかにもSトラップやボトルトラップのような種類もあります。
流し台交換の際には排水トラップが付属していますので、交換せず経年劣化した際に改めて選ぶのが良いでしょう。
ジャバラホース
排水トラップから排水管までをつなげるホースです。排水管の位置はキッチンにより異なるため、位置の調整がしやすいジャバラホースが使用されています。
※扉で排水を隠さない洗面台では、パイプで配管を行う場合もあります。
終わりに
ここまで、キッチンの各設備と、シンクの下の排水設備について解説してきました。
キッチンの設備に詳しくなっていくと、キッチンで問題が生じた際に落ち着いて対処したり、修理業者に依頼する際に状況を正確に伝えられる可能性が高くなります。
当社では、他にもキッチンについて詳しくなれる記事をご紹介していきますので引き続きよろしくお願いします。